鉄筋コンクリートの防音性能は?
「鉄筋コンクリート造の防音性能ってどれくらい?」
「鉄筋コンクリートの賃貸はうるさくない?大丈夫?」
「鉄筋コンクリートなのに隣の足音が気になる。なぜ?」
という、お悩みにお答えします。
鉄筋コンクリート造の特徴とは
鉄筋コンクリート造とは、鉄筋とコンクリートを組み合わせた構造のこと。鉄筋の型枠へコンクリートを流し固めたもので、人工的な石のような造りになっています。
引用:マンションデータPlus
鉄筋コンクリート造の特徴といえば、建物重量が重いところ。さらに、建物のつなぎ目がない構造のため、優れた耐震性を備えています。
高い安全性能が求められる高層ビルや高速道路などに多く用いられる点も大きな特徴になります。
鉄筋コンクリート造はRC造とも呼ばれます。*強化したコンクリート(Reinforced Concrete)=RC造
鉄筋コンクリート造のメリット5つ
鉄筋コンクリート造には、以下のメリットがあります。
遮音性が高い
鉄筋コンクリート造は、構造密度の高い造りです。
というのも、厚いコンクリートで流し固めるので、隙間が少なく、音が伝わりづらいのです。
結果として、室内の外部への音漏れだけでなく、外部からの騒音も防いでくれる、遮音性の高い建築工法となります。
火災に強い
コンクリートの特性として、燃焼を抑える効果があります。
そして、鉄筋も不燃材であることから、耐火性の高い建築工法となります。
地震に強い
地震の揺れは建物に対して、押し込もうとする力と引っ張ろうとする2つの力を及ぼします。
この時の押し込む力に有効なのがコンクリートで、引っ張る力に有効なのが鉄筋。
鉄筋とコンクリートのという2つの地震に強い力を有しているので、地震に強い建築工法といわれています。
メンテナンスしやすい
鉄筋はサビにくく、またコンクリートは劣化しても補修材の注入でメンテナンスを容易に実施することができます。
資産価値が高い
国税庁のHPによると、鉄筋コンクリート造の耐用年数は47年で、木造は22年。2倍以上高く価値が長続きします。
耐火性・耐久性が高く評価されるので、中古物件だったとしても、賃貸物件として人気が高いです。
鉄筋コンクリート造のデメリット2つ
鉄筋コンクリート造にだって、もちろんデメリットはあります。
湿気がたまりやすい
気密性が高い分、湿気がたまりやすく、部屋にカビや結露ができやすいです。
換気設備を利用して、窓の開閉を心がけることが大切です。
木造よりコストがかかる
鉄筋コンクリートは重量があるので、他の建物よりも完成までに多くの工程と時間がかかります。そのため、家賃が高く設定されているケースが多いです。
他の構造との比較
他の建物構造との違いをまとめてみました。
防音性を重視するなら、鉄筋コンクリート造(RC造)か鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)のどちらかに住まれた方がいいでしょう。
鉄筋コンクリートは木造や鉄骨造より防音性が高い
鉄筋コンクリート造の防音性能は、やや高めです。遮音性能の数値で表すと、80dB(電車の中)の音を30dB(深夜の郊外)まで抑える効果があります。
他の建物構造と比較すると、鉄筋コンクリート造は木造や鉄骨造よりも周りの音が伝わりづらいです。なぜなら、上記でも示した通り、鉄筋コンクリートは気密性が高い構造だからです。
参考までに、以下に日本建築学会の発表データをまとめました。
建物構造 | 音の聞こえ方 |
鉄骨鉄筋コンクリート造 | 防音性が高く外からの音も軽減されている |
鉄筋コンクリート造 | 子供の泣き声や走り回る音は聞こえる |
鉄骨造 | 多少音量は軽減されるが、生活音はほぼ聞こえる |
木造 | 隣室のテレビや電話の音など生活音がかなり聞こえる |
鉄筋コンクリート造は、基本的には周りの部屋からの生活音こそ気にならない造りになっています。ですが、子供の泣き声やドタドタ走り回る足音は聞こえてしまうという結果になっています。
完璧ではない鉄筋コンクリート。その理由は?
鉄筋コンクリート造の防音性能は、70点くらいだと言えます。
コンクリートの壁が重いため、一般的な家族の会話などの空気を伝わってくる音(空気振動)は、振動せずに遮断できます。
しかし、足音などの物理的な振動音は伝えてしまいます。コンクリートは性質として振動を直接受けると、なかなか減衰しないのです。
例えば、壁や共用の鉄管パイプを叩くと、1階から10階まで響き渡ります。
以上のことから、鉄筋コンクリートで騒音対策するならば、振動を与えないことが大事になります。
振動を抑える防音対策をすれば、騒音問題を防げる!
簡単にできるおすすめ防音対策5選
鉄筋コンクリート造でできる防音対策をご紹介します。賃貸でもできる防音対策を紹介するので、ぜひ試してみてください。
防音シートを貼る
壁に貼って使う『防音シート』。遮音も吸音もできるので、防音材の中でも人気があるアイテムです。
壁に貼ることで、音の外漏れと、外からの音を防ぐ効果があります。
遮音シートと吸音材が一体化した防音シートが防音効果高めでおすすめ!
防音カーペットを敷く
遮音等級という防音性能レベルが定められている『防音カーペット』。
気になる足音を軽減させる効果があります。
踏みごこちがいい防音カーペットなら、リラックス効果も◎
防音畳を敷く
引用:Amazon「防音畳」
サラッとした肌触りの『防音畳』。
畳の素材であるい草には、湿気吸収、断熱性、消臭効果があります。
和室がない人は、ぜひ防音畳で和の空間を作ってみるのもアリ!
防音スリッパを履く
せっかくスリッパ使うなら『防音スリッパ』がおすすめです。
音を吸収するウレタン素材が底面に使われているので、足音が出にくい構造になっています。
自分の足音の悩みを防音スリッパで解決させよう
防音カーテンにする
カーテン生地の裏面に防音加工された『防音カーテン』。
防音加工されているので、室内の音を漏れにくく、外からの音を軽減する効果があります。
防音カーテンは、自分の話し声やテレビ音を外に漏れるのを防げる
まとめ|もっと住みやすいお部屋へ
以上、鉄筋コンクリートの防音性能についてのご紹介でした。
しっかりした造りである鉄筋コンクリートでも、騒音が気になる人は多いです。
おすすめなのは、鉄筋コンクリート造の特性を理解して、賢く防音アイテムを取り入れること!
今よりもっと住みやすいお部屋になるといいですね♩
▽▼ニトリでも防音アイテムが買える!