「椅子を引きずる音がうるさい」椅子の防音対策まとめ
集合住宅での音環境は、クレームや訴訟問題となることがあります。
特に、床の衝撃音については、誰でも加害者にも被害者にもなるから厄介です。
その中でもクレーム対象になりやすいのが”椅子の移動音”。
必ず、適切な防音対策をとるべきです。
本記事では、
- フローリングの防音性
- 床衝撃音の基礎知識
- おすすめの椅子の防音対策グッズ についてご紹介します。
椅子を引きずる音は”50〜60dB”
画像引用:マド本舗
音の強弱(大きさ)はデシベル(dB)という単位で表します。
音の騒音で「うるさい」と感じるのは、60dB以上。日常生活で「静かだ」と感じるのは45dB以下です。
椅子を引くずる音は50〜60dB。数値だけ見ると特別高い騒音レベルではありませんが、寝静まる夜やまだ寝ている人が多い早朝に聞こえてくる場合は「うるさい」と感じる音になってしまいます。
近年は、住居の気密性の向上で室内が静かになってきたことや、居住者の要求する性能が高くなっていることもトラブルの理由なんだそう…
フローリングの防音性・危険性
昔ながらの畳のおうちが減った今。ほとんどのお部屋は、フローリングではないでしょうか?
フローリングは見た目もキレイだし、お手入れしやすくて最高なのですが、衝撃があった場合、音が響きやすいのが難点です。
考えてみていただきたい。
- 畳→クッション性がある
- カーペット→ふわふわしている
- フローリング→硬い
例えばスプーンを落としてしまった場合、畳やカーペットよりフローリングの方が「カチャーン」という音がしますよね。なぜならクッション性がないので音を畳やカーペットのように吸音してくれないからです。
フローリングのおうちなら防音対策するのが鉄則と言えそうです
フローリング防音の基礎知識
フローリングの防音機能は「L値」という数値で決まっています。
L値とは上の階の床で生じた衝撃音が下の階でどのくらい響いたかという指標のことで、細かくみると「軽量床衝撃音(LL)」と「重量床衝撃音(LH)」に分類されます。
- 軽量床衝撃音(LL):スプーンを落とした時のチャリーンという軽い音。床材によって差が出る
- 重量床衝撃音(LH):子供が走ったときに出る重くてにぶい音。ドタバタ音。建物の構造そのものに左右される
参照元:日本建築学会
L値の数値が小さいほど防音性が高くなります。
JAFMA・日本複合・防音床材工業会では、LL-45以下が望ましいのだそう!
床衝撃音の防音対策について
床衝撃音の防音対策の基本は、床衝撃音の種類によって違います。
重量床衝撃音(LH)の対策方法は、床スラブの密度や剛性の増加をさせること。
軽量床衝撃音(LL)の対策方法は、カーペットなど床表面をやわらかいものにすること、です。
椅子の引きずる音の対策は、床をやわらかくすることが大事
アナタのマンションは大丈夫?マンションの遮音等級の調べ方
マンションは管理規約があります。
その管理規約の中に、床の遮音等級がL-40、L-45など記載がされています。
もしご自宅のマンションが床の音が響きやすいと感じているなら、契約書を確認してみるのをおすすめします。
マンションがL50以上の場合は、床音が響きやすいということになります
椅子を引きずる音のおすすめ防音対策グッズ3つ
椅子の移動音を減らす対策グッズをご紹介します。
防音マット
画像引用:楽天市場
防音加工がされてある『防音マット』。
一般的なマットの厚みは約6mmと言われていますが、こちらのマットは12.5mmも厚みがあります。
防音効果のあるパイル層とガラス繊維補強PVC構造を組み合わせることで厚みを有し、床音を吸音します。
その遮音効果は55dB→45dB。10dBの軽減は約10分の1の遮音効果があり、人は「音が半減した」と感じます。
必要な枚数だけ並べるだけでOKなのも、取り扱いが楽でいいですね
椅子脚カバーパッド
画像引用:Amazon
定番椅子防音アイテムである、椅子の足の底につける『脚カバーパッド』。
目立ちにくく安価で手軽なのがメリットではありますが、剥がれやすいというデメリットも…。
そんなデメリットを克服したのが、シリコンカバー付きの脚パッドです。伸縮性と耐久性に優れたシリコンキャップを装着することで、いつの間にか剥がれていた、がなくなります。
それでも貼るだけタイプがいい人は、こちらがおすすめ。
引用:Amazon
振動吸音ゴムを採用した脚カバーフェルトなら、より下の部屋の人への防音効果をアップさせられます。
使う頻度の高いリビング椅子には絶対につけておきましょう
チェアマット
画像引用:Amazon
『チェアマット』とは、椅子のキャスターによる傷や凹みから床を守るマットのこと。
ゲーミング用のチェアマットなら、一般的なサイズのチェアマットでは対応しきれない、机までカバー可能。床キズを守るだけでなく、机のキズ防止効果も期待できます。
ふかふかなカーペットタイプなら吸音性も◎。床に伝わるキャスター音を軽減させます。
ゲーミングチェアの重さは20kg以上。それを頻繁に出し入れしていたら階下の人の迷惑になっているかも…。ゲーミングチェアにはチェアマットは必須級!
▽▼おすすめチェアマットの紹介記事はこちらから
まとめ|防音対策をとれば、良好な関係になれる
以上、椅子を引きずる音の防音対策のご紹介でした。
クレームは言う側も疲れてイヤだし、受ける側も気持ちのいいものではありません。
集合住宅での良好な関係づくりのためにも、適切な防音対策をとりましょう。
アナタが住みやすい環境を手に入れられることを願っています…♩